最近PCのCPUをRYZEN 7 2700XからRYZEN 7 5800Xに変えたのでその際の換装作業と
軽くベンチマークを走らせた記事です
RYZEN 7 5800Xを開封する
当初はコア/スレッド数が倍で数千円差の3950Xとも迷ったのですが、シングルスレッドの向上による
体感的な変化を感じたかったという動機が一番でZEN3を選択
本命は5900Xだったが、正月頃アマゾンで予約したのに2ヶ月近く音沙汰無しだったので待ちきれずこちらを選んだという顛末です
半導体の品薄もあって今後も長引きそうな状況になっているので今買えるモデルを購入して使い潰そうという事で
RYZEN-5000の箱は皆同じです、5600X以外の付属クーラー無しのモデルではこの様に隙間埋めの仕切り紙が入ってます、当然スカスカで商品重量は115g、中身を減らされたお菓子の箱みたい感じで4~10万もする製品としてはかなりショボいです
換装前の2700Xと比べると見た目の違いは左下の▽マークの有無程度
共にAM4のマザー向けなので物理的寸法は同じです
載せ替えるマザーボード
msiのB550 GAMING CARBON WIFIにしました
2.5万程のミドルクラスのマザーです、ZEN3登場前に出た製品なので
出荷時期によってBIOSがZEN3に対応/非対応のがあり
自分の購入した物は一枚目の画像の様に既にBIOS更新済みのシールが貼られてました
換装前のB450ゲープラとの比較、電源周囲のフェーズ数が重厚だったり
上位モデルなだけに結構違いは有ります、色々積んであるのでB550の方が重いです
ついでにケースも新調
ANTECのCRYSTAL120です
透明型の魅せケースで最近では珍しくなった上部に電源を配置するタイプ
正面は塞がってて底面とバックパネル側から吸気する特殊なエアフロ―構造です
※ちなみにファンは付属しないため別途用意する必要が有ります
新旧パーツの換装作業
換装前のケース内部、CPUクーラーは無限五を使用してます
新ケースに新マザーと5800X載せたとこまで作業を飛ばします
此処でグリスを塗布します、前から気になってた熊グリスを使用
実はケース買い替えたのもこの熊グリスが合わせ買い商品だったからでもある
塗布後に無限五を装着します
後はグラボを着けて換装は終了、このケースには長いグラボ保持用のステーが付属しています
最後に級排気ファンを取り付けます、先に付けろよというツッコミが入りそうですが
このケースにはファンが付属しない事を買ってから気づいたので
慌てて近所のPC工房へ買いに行き、たまたま300円位でセールしてた
アイネックス製のファン2つを購入
新旧パーツの新ケースへの引っ越し作業はこれで完成、ベンチマークに向かいます
ベンチマーク
ハード構成表です、黒字は共通、CPUとマザーは換装前に計測した2700X:B450の組み合わせとなる為こちらは同色での構築になります
種類 | ハード名 |
---|---|
CPU |
RYZEN 7 2700X or RYZEN 7 5800X |
マザー |
MSI B450 GAMING PLUS MAX or MSI B550 GAMING CARBON WIFI |
CPUクーラー |
無限五(2700Xはクーラー付属グリス、5800Xは熊グリス使用) |
メモリ |
G-SKILL F4-3600C19D-16GSXWB 8GB*2 |
GPU |
玄人志向 RTX2060SUPER (NVDIAのドライバーは457.09) |
SSD | SanDisk SDSSDH3-500G-J25 |
電源 |
NeoECO Gold NE750G |
OS |
windows10 64bit版 |
また、2700Xでは定格のみ
5800Xでは定格とエコモードで回した場合の両方で測ってます
更に、温度が気になったので5800XではCoretempを直前に起動して
ベンチ画面に被せて最高温度も計っています
CINEBENCH15
定番のベンチマーク、一枚の大きな画像をCPUで描画
GPUのスコアも図れますが今回はCPUのみです
CPU | Score | 最高温度 |
---|---|---|
2700X(定格) | 1756cb | 未測定 |
5800X(定格) | 2545cb | 80℃ |
5800X(ECO_MODE) | 2386cb | 65℃ |
CINEBENCH23
macにも対応した最新版です、GPUの項目が消えてCPUのみでシングルとマルチとでそれぞれ10分程描画を繰り返す長めのベンチマークになっています
CINEBENCH23の結果、上から順に2700X(定格),5800X(定格),5800X(ECO)
CPU | Single | Multi | 最高温度 |
---|---|---|---|
2700X(定格) | 1110pts | 9858pts | 未測定 |
5800X(定格) | 1597pts | 15012pts | 87℃ |
5800X(ECO_MODE) | 1603pts | 14419pts | 65℃ |
シングルは偏差とはいえ何故かエコモードの方が高い結果となりました、マルチでも定格とは誤差のレベルに
マルチはフルロードで回すので定格だと最高87℃まで上がってしまいました
定格フルパワーでぶん回す様な環境だと冷却性能は無限5では厳しく
逆にエコモード下なら十分に運用可能といった所です
FF15
何れも高品質でFHD,WQHD,4Kの3パターンで試走(GPUは2060super)
画像にベンチ結果を描く作業がきつかったので具体的な数値は表の方をご覧下さい、各セクションの掲載順は上から順に
2700X(定格)、5800X(定格),5800X(ECO_MODE)となっております
4K 高品質
WQHD 高品質
FHD 高品質
ベンチ結果
CPU | FHD | WQHD | 4K | 最高温度 |
---|---|---|---|---|
2700X(定格) | 7916:快適 | 6221:快適 | 3468:普通 | 未測定 |
5800X(定格) | 8733:快適 | 6490:快適 |
3788:普通 | 72℃ |
5800X(ECO_MODE) | 8745:快適 | 6421:快適 | 3800:普通 | 70℃ |
2060Sとの組み合わせだとCPUによる差はあまり無い感じ
2700Xとのスコアは1割ほどの差しか出ない
各所のベンチ結果ではハイエンド級のグラボだとCPU差が40%位開くので
2060Sだとボトルネックを起こして5800Xが全力を出せてない印象
こちらも5800Xは定格とエコモードの差は殆ど無いですね
これらのベンチの結果から判断すると5800Xは
- エコモードだと最高温度が大体15~20℃程下がる
- スコアは殆ど変化しない誤差のレベル
なのでエコモードで十分というか、これが本来の使用法なのではと思うくらい
ベンチ中のCoretempの温度を眺めていると定格ではPPTが140w位まで跳ね上がるシーンがあって、エコモードだと90w未満に収まる動きになっていました
何というかデフォルトの電圧が高いせいで過剰な熱が増えてる感じですね
体感速度の変化
2700Xでも普段使いには十分だったのでブラウジング程度では特に差はないです
ただアプリの起動速度等では体感的な変化が有り
画像が大量に入ってるフォルダをサムネ表示下で
一気にスクロールする際にもたつかなくなったので
こういう所では確実に早くなったと感じられますね
最近解説記事を上げたFaceswapでもトレーニングでの反復速度は上がってました
他にも負荷か掛かる様な重い作業を行うと引っ掛かりが少なくなったので
そういうシーンでも体感速度の向上を実感出来ています
RYZEN 7 5800Xのまとめ
- 発熱はかなり高い
- 定格運用ならハイエンドクーラーが無いと厳しい
- エコモードなら無限5でも安定する
- 定格とエコモードのスペックは誤差レベル
高いですがそれだけの価値はある製品だと思います、とりまこれで5年位は戦えそう
もうちっと数が増えて安くなれば良いんですけどね
当記事はこれで終了です、此処までご覧いただき誠に有難う御座いました